ニュースでよく見るamidの意味/amongやduringとの違いは?

文法・語法

新型コロナウィルスの世界的流行が続く2021年現在、ニュースの見出しなどでこのような表現をよく見かけます。

amid COVID-19 surge
新型コロナウィルスの急増する中で

surge は名詞で「急増、急上昇」、そして amid は「~の最中に、真っただ中に」という意味です。

今回取り上げるのは、この amid という単語です。皆さんにとっては馴染みのある英単語でしょうか?タゴはコロナ禍以前は、見かけてもほとんど意識しませんでした。

それでは、ニュースなどで使われるこの amid について、さっそく見ていきましょう。

Amid の意味

amid について、ケンブリッジ辞書にはこのように出ています。

  1. in the middle of ~の最中に、真っただ中に
  2. surrounded by ~に囲まれて

引用:Cambridge Dictionary

また、ロングマン現代英英辞典では、このように出ています。

While noisy, busy, or confused events are happening – used in writing or news reports
(騒々しい、混雑する、または混乱する出来事が起きていて、その中にいること
-ニュースなどの文章で使用される)

引用:ロングマン現代英英辞典

このことから、冒頭でとりあげた amid COVID-19 surge のように、amid が新型コロナウィルスに関するニュースなどで使われる理由が分かりますね。

 

次に amid の類義語について見ていきましょう。

Amid は、フォーマルでややかしこまった単語のため、日常会話ではあまり用いられません。

Amid は、in the middle of 「~の最中に、真っただ中に」という意味では、during が類義語になります。surrounded by 「~に囲まれて」という意味では、amongbetween ですね。

では amid とこれら類義語に違いはあるのでしょうか。続けて見ていきましょう。

amid と during

まず、 amidduring です。

Amid は、

いちばん盛んな状態にあるときや、進行中のとき

を表します。日本語訳としては、

真っただ中に、真っ最中に

などとなります。

次に、during をケンブリッジ辞書で引いてみると、

from the beginning to the end of a particular period
特定の期間の初めから終わりまで

引用:Cambridge Dictionary

と出ています。つまり during は、

特定の期間全体

を意味します。

では、 amidduring を、新型コロナウィルスに関する英文で比較してみましょう。

Many people refrain from traveling during the COVID-19 pandemic.
多くの人が新型コロナウィルスのパンデミックの中、旅行を控えてる。
  • refrain from ~を控える

こちらの英文では、「パンデミックの期間全体を通して、人々が旅行を控えている。」というニュアンスがあります。

Stress and anxiety are rising amid the COVID-19 pandemic.
ストレスと不安が新型コロナウィルスのパンデミックのさなかに増加している。
  • anxiety  不安、心配

一方、こちらの英文では、「パンデミックの真っ最中に、ストレスや不安が増大している」というニュアンスが含まれていますね。

ただし、 amid と during のニュアンスの違いは大きいものではありません。すでに述べましたが、 amid はニュースなどの文章で使用されるフォーマルな英単語であるのに対して、 during は日常会話でも使われる一般的な単語です。そのことがこの二つの単語の大きな違いと言えます。

amid と among

次に amidamong です。どちらも、「~に囲まれて」と訳せます。

まず among です。among は、

複数の個体に囲まれている状況

で使われます。複数名詞だけでなく、3つ以上のものをまとめて表す名詞にも使われます。

The old house is hidden among trees.
その古い家は木々の間に隠されている。
She has a very good reputation among her colleagues.
彼女は同僚の間でよい評判を得ている。

一方、amid数えられない名詞や、抽象的で実体のない概念を表す名詞に使われる傾向があります。

He stood up amid enthusiastic applause.
彼は熱狂的な拍手の中立ち上がった。
  • enthusiastic 熱狂的な
  • applause 拍手
The man was the only one to see hope amid chaos.
その男性は混沌の中、唯一希望を見ていた。
  • chaos 混沌

とは言え、このような見出しも見つけました。

The old houses were seen amid trees.
その古い家々は木々の中に見えた。

このように、amid は

among と同様、数えられる名詞にも使われる

ことが分かります。

おわりに

いかがでしたか?

amid と during、そして amid と among。どちらもとても近い意味で使われますが、細かい用法やニュアンスが違うことが分かりました。

是非、この記事を皆さんの英語学習に役立ててください。

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